ラックについて

ラックは、エンクロージャー、ラックマネージャー、サーバー、電力供給デバイス、非管理デバイスなどのIT機器が含まれる物理構造です(非管理デバイスは、ラックのスロットを使用して電力を消費したり熱を排出したりしますが、アプライアンスでは管理されません)。ラックとその中の機器は、アプライアンスに追加することによって管理できます。ラックをアプライアンスで管理すると、アプライアンスを容量および電力のプランニングに使用できます。また、アプライアンスは、統計データを収集し、管理対象のラックの電力および温度を監視します。

エンクロージャーをアプライアンスに追加すると、自動的にラックが作成され、そのラックにエンクロージャーが配置されます。アプライアンスは、管理リンクケーブルで接続されたエンクロージャーをすべてラックに配置します。エンクロージャーが追加されると、アプライアンスによってエンクロージャーがラックの上から下へと配置されます。エンクロージャーをインテリジェントシリーズラックに配置した場合、エンクロージャーのスロットが自動的に検出されます。他のラックの場合、ラック内のエンクロージャーのレイアウトを正確に記述するには、ラックを編集してエンクロージャーを適切なスロットに配置する必要があります。

アプライアンスを使用して、ラック構成および電力供給トポロジを表示および管理できます。ラックの物理サイズ(幅、高さ、および奥行き)、Uスロットの数、およびラック内の各機器の位置を指定できます。ラックに電力を供給するラックPDU、およびラック内またはいずれかの側でのPDUの物理的な位置を指定できます。ラック内のデバイスをそれらのPDUに接続する方法も記述できます。

アプライアンスは、Location Discovery Service(位置情報検出機能)を使用して、ProLiantサーバーのラックの高さとモデルを自動的に検出し、c7000エンクロージャーのラック内またはラック間でデバイスが移動した場合にデバイスの物理的な位置を更新します。

注記:

c7000エンクロージャーでは、インテリジェントシリーズラックを検出した場合、アプライアンスはインテリジェントラックのLocation Discovery Serviceを使用して自動的にラックの高さを設定します。インテリジェントシリーズ以外のラック、または空のラックの場合、デフォルトのラックの高さは42Uになります。

ラックを管理対象としてアプライアンスに追加した後で、そのラックをデータセンターに追加して、データセンターのレイアウトをビジュアル化したり、デバイスの電力や冷却のデータを監視したりできます。

ラックを管理下に置いた後で、冗長化した無停電の電源装置をラック内のデバイスに提供する電力供給トポロジを構成できます。