ハイパーバイザークラスターの設計上の留意事項

HPE OneViewを使用してハイパーバイザークラスターをインポートする前に、このトピックの構成設定と推奨事項を検討してください。これらのガイドラインと推奨事項に従うことで、クラスターを効果的に管理し、不整合を防ぐことができます。

ハイパーバイザークラスタープロファイルは、複数のクラスターメンバーが1つのワークロードを共有するハイパーバイザークラスターを管理するために設計されています。クラスター設計を構成するクラスターメンバーはすべて、同じコンピュート、ネットワーク、およびストレージ構成を共有しています。クラスタープロファイルメンバーは、ハイパーバイザーと、そのハイパーバイザーが実行されるサーバーハードウェアを表しています。クラスターメンバーを効果的なものにするには、サーバーハードウェアとハイパーバイザーの両方を、一貫したネットワーク構成とストレージ構成で構成する必要があります。テンプレートを使用すると、物理サーバーとそのサーバー上で実行されるハイパーバイザーの両方に一貫した構成を定義できます。

このテンプレート構成は、ハイパーバイザークラスタープロファイルとこれに関連付けられたサーバープロファイルテンプレートで定義されています。

  • サーバープロファイルテンプレート — ハイパーバイザークラスターの物理サーバーハードウェアのテンプレート構成を定義します。サーバープロファイルは、サーバープロファイルテンプレートで定義された構成を使用して、物理サーバーハードウェアの構成を適用します。

  • ハイパーバイザークラスタープロファイル - ハイパーバイザークラスターのハイパーバイザーのテンプレート構成を定義します。これらの構成は、物理サーバーハードウェア用に定義されたテンプレート構成から生成されています。ハイパーバイザープロファイルは、ハイパーバイザークラスタープロファイルで定義された構成を使用して、ハイパーバイザーの構成を適用します。

    ハイパーバイザークラスタープロファイルでは、クラスターのプライベートボリュームを定義できます。これらのボリュームは、すべてのメンバーサーバープロファイルとハイパーバイザープロファイルに接続されます。

サーバープロファイルテンプレートで使用する必要がある整合性確認構成について詳しくは、ハイパーバイザークラスタープロファイルのサーバープロファイルテンプレートの整合性確認を参照してください。

構成

説明

構成を指定する場所
コンピュート

物理サーバー構成:

業務要件に基づいて、必要なサーバーハードウェア、ファームウェアバージョン、ローカルストレージ、BIOS、ブート、およびその他の構成を特定し定義します。

サーバープロファイルテンプレート。

ハイパーバイザーOS構成:

業務要件に基づいて、ハイパーバイザーのオペレーティングシステム、そのバージョン、およびOS構成を特定し定義します。

ハイパーバイザーは、HPE OneViewに統合されていない外部ツールを使用して展開され、これらの構成はHPE OneViewで定義されず、外部で管理されます。

ネットワーク

物理サーバー構成:

サーバーネットワークポート、それらの仮想LAN、サブネット、および高可用性構成のネットワーク要件で有効になるネットワークを設計して、ネットワークトポロジを定義します。

サーバープロファイルテンプレート。

ネットワーク設計に基づいて、サーバープロファイルテンプレートでネットワークへの接続を定義します。

ハイパーバイザー構成:

仮想スイッチ、ポートグループ名などの仮想スイッチのネットワーク要件、使用する仮想スイッチのタイプが分散型タイプか標準タイプか、分散型仮想スイッチのバージョン、VMkernelポートのIPアドレス割り当て、および必要な仮想スイッチレイアウトを特定します。

ハイパーバイザークラスタープロファイル。

ハイパーバイザークラスタープロファイルのハイパーバイザー設定で、仮想スイッチタイプとMulti-NIC vMotion構成を定義します。

ハイパーバイザークラスタープロファイルで、vSwitchの管理オプションが有効になっている場合、ハイパーバイザークラスタープロファイルは仮想スイッチレイアウトを自動的に生成します。ハイパーバイザークラスタープロファイルは、サーバープロファイルテンプレートの接続構成と、ハイパーバイザークラスタープロファイルのハイパーバイザー設定に基づいて、仮想スイッチレイアウトを生成します。仮想スイッチレイアウトは、サーバーハードウェア用に定義された接続構成に基づいて構築されているため、物理サーバーとハイパーバイザーの両方のネットワーク構成は、互いに整合性を保てるように定義されます。

詳しくは、ネットワーク構成に関する留意事項を参照してください。

ストレージ

物理サーバー構成:

ハイパーバイザークラスターの共有ストレージ設計を定義します。この設計の物理サーバー構成には、SANストレージボリュームの数、ストレージ容量などが含まれます。

サーバープロファイルテンプレートまたはハイパーバイザークラスタープロファイル。

サーバープロファイルテンプレートで定義されたボリュームは、同じサーバープロファイルテンプレートを使用しているすべてのハイパーバイザークラスタープロファイルで使用可能です。ハイパーバイザークラスタープロファイルで定義されたボリュームは、他のハイパーバイザークラスタープロファイルと共有できません。

ハイパーバイザー構成:

ストレージボリュームのファイルシステムタイプなどの構成を特定し定義します。

ハイパーバイザークラスタープロファイル。

サーバープロファイルテンプレートで定義されたボリュームは、ハイパーバイザークラスタープロファイルに自動的に追加され、削除できません。ハイパーバイザークラスタープロファイルにさらにボリュームを追加できます。

ハイパーバイザークラスタープロファイルのこれらのボリュームの仮想マシンファイルシステム(VMFS)フォーマットを構成します。他のファイルシステムタイプが必要な場合は、そのタイプを管理対象外に指定してください。

詳しくは、ストレージ構成に関する留意事項を参照してください。

クラスター

ハイパーバイザークラスター名、有効にする機能、それらの構成などのハイパーバイザークラスター構成を定義します。

ハイパーバイザークラスタープロファイル。

ハイパーバイザークラスタープロファイルを使用して、ハイパーバイザークラスターの名前を定義し、高可用性(HA)機能と分散リソーススケジューラー(DRS)機能を有効または無効にすることができます。これらのクラスター機能のソフトウェア構成は、HPE OneViewの外部のツールを使用して構成する必要があります。

重要:

ハイパーバイザークラスタープロファイルは、クラスターまたはクラスターメンバーのすべてのソフトウェア構成を管理するようには設計されていませんが、サーバーノードとハイパーバイザーの構成の整合性を保つように設計されています。また、クラスターの主要な機能の一部を有効にしますが、それらの機能が関与するソフトウェア構成を制御しません。例えば、ハイパーバイザークラスタープロファイルを使用してHAまたはDRSを有効または無効にできますが、HAまたはDRS構成は、VMware vCenterサーバーまたはHPE OneViewの外部のツールを使用して設定する必要があります。

ネットワーク構成に関する留意事項

ハイパーバイザークラスター用に設計したネットワークトポロジによって、物理サーバーとハイパーバイザーのテンプレートネットワーク構成が決定されます。物理サーバーのネットワーク構成は、サーバープロファイルテンプレートの接続を使用して定義されます。一方、ハイパーバイザーネットワーク構成は、ハイパーバイザークラスタープロファイルによって生成されます。これにより、サーバーハードウェアとその上で実行されるハイパーバイザー全体で一貫した構成を定義できます。

サーバープロファイルは、サーバーハードウェアのネットワークを構成し、サーバープロファイルテンプレートに基づいて作成されます。一方、ハイパーバイザープロファイルは、ハイパーバイザーのネットワークを構成し、ハイパーバイザークラスタープロファイルのテンプレート構成に基づいて作成されます。サーバープロファイルによって構成されたネットワークによって、サーバーポート上の特定のネットワークやその接続プロパティなどを有効にできます。ハイパーバイザープロファイルは、仮想スイッチ、ポートグループ、ポートグループのネットワークVLAN、アップリンク、およびチーミングを構成します。ハイパーバイザーマネージャーがサポートするその他のネットワーク設定とソフトウェアポリシーは、HPE OneViewの外部のツールを使用して構成する必要があります。

注記:

ハイパーバイザークラスタープロファイルで使用できる有効なサーバープロファイルテンプレートとなるには、テンプレートにハイパーバイザー管理ネットワークへの接続が構成されている必要があります。

構成をすばやく理解するのに役立つポイントを以下に示します。

  • ハイパーバイザーで仮想スイッチを定義するには、サーバープロファイルテンプレートで接続を作成します。

  • 接続が1つのネットワークに関連付けられているのか、ネットワークセットに関連付けられているのかに基づいて、仮想スイッチに1つ以上のポートグループを構成します。ネットワークごとに1つのポートグループを作成します。

  • HPE OneViewで定義されているあるネットワークの目的が全般である場合は、VMポートグループを1つ作成します。目的が全般でない場合は、そのネットワーク用にVMkernelポートを作成します。この場合、HPE OneViewのネットワークに定義された目的に従って、管理やVMの移行など、VMkernelポートの機能を有効にします。

  • 仮想スイッチのNICチーミングを定義するには、同じネットワークまたはネットワークセット、あるいは同じIDを持つネットワークまたはネットワークセットに接続している、サーバープロファイルテンプレートの2つ以上の接続を作成します。

  • 仮想スイッチタイプは、ハイパーバイザークラスタープロファイルのハイパーバイザー設定を使用して、標準タイプまたは分散型タイプとして定義できます。分散型タイプの仮想スイッチの場合、すべての仮想スイッチを分散型仮想スイッチタイプにするか、または全般目的の本番環境ネットワークのみを分散型仮想スイッチにするかを選択できます。

ネットワーク構成について詳しくは、ハイパーバイザークラスタープロファイルでのネットワークについてを参照してください。

ストレージ構成に関する留意事項

ハイパーバイザークラスター用の共有ストレージ設計によって、物理サーバーとハイパーバイザーのテンプレートストレージ構成が決定されます。物理サーバーの共有ストレージ構成は、サーバープロファイルテンプレートのSANストレージボリュームを使用して定義され、これらのハイパーバイザーストレージ構成は、ハイパーバイザークラスタープロファイルによって生成されます。サーバープロファイルテンプレートで定義されているSANストレージボリュームの他に、各ハイパーバイザーの追加の共有ボリュームも、ハイパーバイザークラスタープロファイルに追加します。

サーバープロファイルは、ストレージシステムのストレージ領域にアクセスできるようにサーバーハードウェアのSANストレージを構成します。ハイパーバイザープロファイルは、ハイパーバイザーのストレージアダプターとデータストアを構成し、VMFSでフォーマットできるようにします。

構成をすばやく理解するのに役立つポイントを以下に示します。

  • データストアをハイパーバイザーに定義するには、SANボリュームをサーバープロファイルテンプレートに追加するか、またはボリュームをハイパーバイザークラスタープロファイルに追加します。

  • ストレージシステムのストレージ領域にアクセスするには、サーバーハードウェアのストレージパスを提供するサーバープロファイルテンプレートで、SANへの接続を定義します。

ストレージ構成について詳しくは、ハイパーバイザークラスターボリュームについてを参照してください。